カンボジアの水上生活者のトイレにみられる工夫 トンレサップ湖
はじめに
今回は筆者の家のすぐそばにあるトンレサップ湖の水上生活者をテーマにしている記事があり翻訳・意訳。
まずトンレサップ湖というのは乾季で琵琶湖の4倍、雨季には琵琶湖の27倍という途方も無い面積をもつ東南アジア最大の湖である。
場所はアンコールワットのある街シェムリアップに隣接している。
私もここの魚類はもちろんのことサギのような鳥も友人がよく捕まえてきて食べることがある。
下の写真はトンレサップ湖すぐ隣の溜池(西バライ)
カンボジアの水上トイレは植物を利用して濾過をする
カンボジアの水上生活者は湿地帯の植物を利用して下水を処理している。
かつてトンレサップ湖の水上の村では長い間湖水に直接下水を流していた。
そしてその細菌が村の人々に多くの害を与えていた。
現在はウエットランズワークスが提供するハンディポッドトイレというもので細菌やコレラから自然で効果的かつ現実的な方法を利用し人々は健康を取り戻している。
トンレサップ湖の湖面には200もの村々があり10万人もの人々が生活している。
すべてが湖に根付いておりそこにはある、家・学校・食料品店・警察までもある。
村に住む人々はほとんどの水を湖水で賄う。
またバスルームからでる糞尿も直接その湖水に放出していた。
これらのバクテリアが軽い吐き気からコレラまで引き起こす元になっていたのは知られていた。
人々に健康な生活を与えるためにウェットランドワークスが供給するのは地元の植物を利用した非常にシンプルなものである。
まず人の糞尿はヒヤシンスのような植物のポッドに放出される。
ヒヤシンスの根に付いている微生物が毒素を吸収分解する仕組みだ。
この強力な微生物が毒素をほとんど除去し化学薬品や電力を使わずに大腸菌さえも浄化する。
このシステムはすべて地元の素材で作ることができ、環境に与える影響も少なくなにより低コストで完成する。
ウェットランドワークスのこの活動はウォーターエイドカンボジアとともにグランドチャレンジカナダからの助成金で取り組んでいる。
まとめ
深い理由は不明だがカンボジアの人々はどこにでもゴミを捨てるしどこでも用を足す。
わたしもこの地で初めて10代20代の女性が茂みとも言えない見渡しの良い場所で用を足すのを何度も目撃している。
これは人が集まるところにトイレそのものが無いだけであるが。
そういった理由から記事を読む前に必要に迫られてトイレの汚水を浄化してるのだろうとは想像がついた。
街の掃除も主に白人ボランティアが日曜に実施し啓蒙活動をしている現状である。
カンボジアではポル・ポト時代に大人はあらかた虐殺され文化も教育もいったんほぼ途切れている。
国民の平均年齢もまだ24歳の国である。
東南アジアの国民性なのか長い内戦の影響からくる教育不足かは分からないがどんどん変わっていける若い国ではあり期待している。
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