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こんな蜂の巣見たことない! ハチと芸術家が作り上げたコラボアートの数々

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6万匹もの蜂とアーティストが織りなすアートの世界

これらの作品はスタジオLibertinyのデザイナーであるトーマス・リベルティニー氏と蜂とのコラボレーションアートである。

彼らはその最新の実験的な蜜蝋(ビーズワックス)アートをサウザンドイヤーズ プロジェクトと呼んでいる。

この巨大な蜂の巣で出来たティーポットはフランスの銀食器メーカーからの依頼でオランダの養蜂家と60,000匹もの蜂との共同作業で製作された作品である。

このユニークな芸術作品にはリベルティニー氏のアートの魅力と大自然の力が織り成したものである。

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"Thousand Years" by Tomas Libertiny from Studio Libertiny on Vimeo.

ティーポットを形作るためには、蜂が巣を作り始める前に金属で骨組みを組み上げるところから始める。

このティーポットの制作過程でリベルティニー氏は2回作成を試みている。

1度目は不成功に終わっている。

なぜうまくいかなっかったのか。

理由は多岐にわたるが場所であったり天候による要因が大きい。

2度目はより風の少ないロッテルダム近郊に作成場所を移し2014年の8月に完成された。

このプロジェクトの成功は単にアート作品としてのみではない。

作品自体が健全な蜂の巣として周りの動植物同様に蜂は強く健康にすごしている。

蜂を巣から追い出すようなことはしない。

サウザンドイヤーズプロジェクトとは

サウザンドイヤーズプロジェクトは小説家ガルシア・マルケスの代表作100年の孤独と映画The Millennial Beeから自然の力と大きな時間の流れに触発されて企画されたプロジェクトである。

リベルティニー氏は

「常々大自然の壮大な力や時が織りなす自然の造形物に驚かされてきた」

と述べている。

また彼はこの”蜂によって作られた作品”はリベルティニー氏と自然の壮大な力を結びつけるものであると言っている。

サウザンドイヤーズでは驚くべき素材が多く使われている。

蜜蝋も人々とともに数千年もの間利用されてきておりそれもまた永遠とも言える宇宙の縮図のひとつである。

 

トーマス・リベルティニー氏の作品

The Honeycomb Vase

2010年完成 彼の初期の作品であり代表的な作品でもある

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Seed of Narcissus

2011年作成 水仙の球根

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まとめ

他の作品も見てみたがやはり彼の代表的な作品は坪・花瓶ではないかと思う。

自然が作り出す歪みやアンバランスさは日本の茶器にも通ずるところがあり、それが深み・奥行きのある仕上がりに繋がっている。

出典 LIBERTINY studio for experimental arts

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